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ニュースにみる適応障害

「適応障害」と呼ばれる「精神疾患」が世間に今の様に知られるようになったのは、ある有名人が「適応障害」だと診断されて、それがニュースや新聞などの報道機関で流れた事が理由の一つだとされています。

また、この「適応障害」が原因で裁判や事件・事故が起こった場合があり、それが同じ様にニュースや新聞に流れて、それが発端となって今まで知られれていなった「適応障害」という病気を人々が知ることになったのです。

ここでは実際に「適応症が」が関係したニュースについて過去の記事を二件ほど御紹介いたします。

JR福知山線脱線事故

この事件は二〇〇五年の平成十七年四月に兵庫県尼崎市で発生した乗客一〇六人が亡くなった大規模な脱線事故で、その事故車両に乗っていた松下正俊車掌は事故後に「適応障害」と診断されました。
二〇〇七年三月に松下さんは退院しましたが、JR西日本側は退院しても車掌業務への復職を認めず代わりに駅の事務業務に復帰する様に求めました。
会社側の言い分は、「この病気は重大な事故に原因があるので、乗務中に悪影響が出るかもしれない。また当人の乗務員としての適性や能力に疑問があるので認める事ができない」ということです。
これに対して松下さんは「医学的にも科学的にも基づいていない推測にすぎない」として反対意見を述べて言います。

初の事例

明治安田生命の大阪市内にある営業所で、一人の保険外交員の女性が所長や同僚による嫌がらせなどの「パワーハラスメント」が原因で「頭痛」・「吐き気」・「不眠」等の体調不良が出て医師に「適応障害」だと診断されました。
この女性は、二〇〇八年四月に怒鳴られるなどの「パワーハラスメント」の証拠となる録音した声を大阪中央労働基準監督署に「労災」として請求しました。
そして、同年11月上旬に「労災」と認められて休職でも給与が補償される「休業補償」を勝ち取りました。
この様に「パワーハラスメント」による「適応障害」で休職中の人に「労災」の認定が下ったのは初めての事例です。