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適応障害の人との接し方

もし、急にあなたの身内が体調を崩して病院に行って、医師にご家族は適応障害という精神疾患です」と告げられたら、診断を下された身内だけでなく、あなたや他の家族はどんな気持ちにになるか想像できるでしょうか。
これが内臓や他の臓器に関する重大な病気だったと知らされた場合も非常に驚きと悲しみを感じるでしょうが、治療法が想像しにくい「精神疾患」に比べて立ち直るまでの時間は短いと思われます。

それに、精神疾患の場合は本人だけでなく、家族も今後の生活を考えて「過ごせばいいのか」と強い不安に襲われる事でしょう。
ですが、この様な「適応障害」に限らず精神疾患を身内が発症した場合は、まずは「知識」を持って、相手を「理解」して、「認識」してあげる。
これが非常に大切なのです。

多くの人は相手が「精神疾患」だと聞くだけで怖がったり、遠ざけようとしたり、どう接するのが正しいのか分からないと悩む事でしょう。
それでも、「精神疾患」の中でも、特に「適応障害」は何時、誰が発症してもおかしくないのです。
ですが、この「適応障害」で誤解を招くのは、その症状にあります。

「適応障害」を発症した人は、何事に対しても興味が湧かなくなるので他人から見ると「ヤル気がなさそう」「協調性に欠けている」と思われてしまいます。
更に「知識」が無い人の中には、それらの行動を病気の症状と考えず「本人にとって嫌な事があるから」、または「面倒だと思って我がままを押し通して逃げているだけじゃないか」と腹の立てる方も居るでしょう。

ですが、それが一時や一つの事に対してだけでなく、日常的になっているなら「怠けている」「逃げている」か確かめる必要があります。
そして、それが「適応障害」なら病気の事を理解するために周囲や専門医の話に真剣に耳を傾けてください。
この時、発症している本人に対して「どうしてそうなったのか」「もっとしっかりしなさい」等の言葉は絶対に言わないでください。
心配して言ったつもりでも、本人には「責められている」としか思えない場合もあるからです。
なので、過剰な励ましの言葉も使わないでください。

この様に注意や理解をしないと、身近にいる家族などは「適応障害」を発症した身内との生活に疲れてしまい、今度はその家族が発症してしまうという事も少なくありません。
もし、発症した家族との接し方が分からないのであれば、本人と一緒に病院に行って自分も専門医にカウンセリングを受けるのも一つの方法です。

「適応障害」の場合は、その原因となっている「ストレス」に本人が気付いているので、ほかの精神疾患に比べれば治療しやすい病気でもあります。
なので、唐突に医師に診断されても動揺したり、焦らずに完治を目標にして病気に対して家族も一緒に前向きな気持ちを失わないでください。